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三人の賞金稼ぎ達の話。 [小説 : Dolly Shadow]





■ バンリ・ヒナタ・アヤセの三人が、お仕事の話をしている小話です。
BL要素はあんまり入ってない……と思うのですが、基本設定にBL色が入ってますので、BL苦手・嫌いな方はご注意下さい。





「というわけで、みんなで集めた情報を一応まとめて来たぜ。そらよ、マリィちゃん。アヤセも」
 ポケットから取り出した二本のUSBメモリを、ヒナタは両手でそれぞれに差し出す。
 その片方を受け取り、バンリはそっと微笑んだ。
 もちろんそれは、労いの微笑みだ。ありがとうございますと礼を述べ、バンリはさっそくそれを膝の上のノートPCに差し込む。
 一方のアヤセは、まるで当然というようにそれを受け取り、ノートPCに差した。
 ソファーの肘置きにどかっと身を預け、だらしなく脚を組んでいる様子は、その身に纏っている神父の服とはとても相容れないもの。その上、彼は琥珀色の酒が入ったグラスを手にしている。
 テーブルの上には、高級感を漂わせるウィスキーの瓶が一本。
 バンリが千紗の為にと常備している、マッカランの年代物だ。
 それを勝手に見つけて来たアヤセは、申し訳程度に『飲んで良い?』と断ってから、遠慮無くグラスにそれを注いだ。
 ウィスキーは、千紗が最も好む酒。
 だからバンリは、自分には飲めないにも関わらず、上等なウィスキーを常に部屋に置いている。いつ千紗が来てもいいように。
 そして、アヤセにとっても、ウィスキーは一番好む酒類だ。
 打ち合わせならバンリの部屋でやろうとアヤセが言ったのは、タダで上等なウィスキーが飲めると思ったからだろうか。
 グラスを傾けるアヤセを見ながら、バンリは思わずくすっと笑う。
「あーあ、千紗の旦那のマッカラン飲んじまって…… アヤセ~、マリィちゃんが旦那に怒られたらどうするんだよ」
「知るかよ。って言うか、そいつそんな心狭いのか? この程度のことで怒るような男なら、むしろ別れた方がいいと思うね」
 グラスを掲げつつ、アヤセはニヤリと口の端を吊り上げる。
 おいおいとヒナタは気遣うようにバンリを見るが、バンリはただくすくすと笑うだけ。ひとまわりも年下の少年の物言いが、バンリには微笑ましくてしょうがない。
 ソファーの上にふんぞり返って、ウィスキーグラスを傾けているアヤセ。
 その姿は、どことなく、千紗を思わせる。
 よく似た色のブロンドのせいだろうか。それとも、傲慢とも受け取れるその態度のせいだろうか。どちらにしても、何だか憎めない。
 それに、千紗を真の傲慢の域とするならば…… アヤセのそれは、子供が偉そうに大人ぶって見せているだけ。
 いくら似ていたとしても、とても千紗の域には及ばない。
 いや、どことなく千紗を思わせるアヤセが、いかにも少年らしく『粋がって見せている』という…… そのことが、余計に微笑ましく思えるのかもしれない。
 アヤセくらいの年頃だった千紗を、思い出す。
 ……ああ、そうだった。
 しかし、これから仕事の話をしようというのに、一人懐かしさに浸っているのは不謹慎だろう。これくらいにしておかなければ。
 バンリはにこっと目を細めると、テーブルのウィスキーボトルをアヤセの方へ押し遣った。
「大丈夫ですよ、アヤセ君。これは僕のものですから、どうぞご自由に。何かおつまみを用意しましょうか?」
「いや、いいさ。とりあえず一杯って感じだし…… 本格的にいただくのは、仕事の後にするぜ」
 ぐいっとグラスの液体を飲み干し、アヤセはそれをテーブルに置くと、さっそくヒナタがまとめた資料に目を通し始める。
 もちろん、彼もプロの賞金稼ぎだ。今のおふざけは、仕事前のウォーミングアップに過ぎない。
 ヒナタもバンリも、それはわかっている。
 だから二人も、何事もなかったかのようにPCをいじり始める。
 しばらく、タッチパッドを叩くぽんぽんという音がバンリの部屋を支配した。それぞれの端末を睨みながら、三人はそれぞれの思案顔を作る。
「……賞金首のカマキリ野郎…… この、私立探偵とか言うヴォルグ野郎…… こりゃ、間違いねーな」
 ギシッと背もたれを軋ませ、アヤセが呟く。
 向かいにいるバンリも、こくりと頷いた。そして、仕事用の冷静な声で告げる。
「ええ、間違いありません。おそらく、同一人物と言って良いでしょう」
「やっぱりビンゴだったかぁ。だが、問題はどうやってこっちが接触するか、だな」
 ううんと伸びをするように、ヒナタは頭の上で両手を組んだ。
 魔物は、私立探偵を名乗るリヴリーに化けている。十中八九賞金首と同一人物だと思われるが、確定は出来ない。その私立探偵が目の前で魔物の本性を現し、襲いかかって来ない限り。
「ヤツが私立探偵なんか名乗ってるのは、ぶっちゃけ、獲物を呼び寄せる為だろうよ」
 ポニーテール頭をカシカシ掻きながら、ヒナタはタッチパッドを叩く。
「探偵に何か頼みたいって考えるヤツは、大抵何か後ろめたいものがあるヤツだからなぁ。まさか、冷蔵庫のメモに『探偵事務所に行きます』なんて書いて来るわけがねぇ。誰にも行き先を告げず、こそこそやって来る連中…… そりゃ、絶好のカモだよな」
「ですが、厄介なのは…… 彼が、本当に私立探偵としての働きをしていることですね」
 すぃと眼鏡を押し上げ、バンリは上目遣いにヒナタを見る。
「常套手段から言えば、依頼人を装って接触するのが一番でしょう。ですが、それだけでは“普通に仕事をされてしまう”可能性がある…… 獲物と見なされず、襲いかかって来ないかもしれない。それでは、困りますね」
「だなぁ。向こうが本性出してくれなきゃ、こっちは手が出せない。ただ真面目にお仕事されただけじゃ、こっちは顔知られただけ損ってことになる……」
「彼が本当に改心し、真っ当に私立探偵を始めたのなら、こちらも諦めるしかありません。ですが、とてもそうは思えない…… 実際、彼の活動エリア内で、謎の失踪者が相次いでいるのですから……」
 GLL警察から提供された資料を睨み、バンリは眉を顰める。
 そんな二人のやり取りを聞いていたアヤセが、ふと顔を上げた。自分の端末をトントンと叩いて、画面に注目を促す。
「なぁ、この失踪者リストだけどさ。なんか、やけにラヴォクスが多くないか?」
「……え?」
「しかも、女ばっかりだぜ。ラヴォクスの女ばっかりが失踪するって、それってやっぱり……」
 何故かそこで言い淀んで、アヤセはチラと視線を流した。
 その視線の先には、バンリがいる。
 今はムシチョウに変化して誤魔化してはいるが、実はラヴォクス種である、バンリが。
「やっぱり、アレかな」
「……あれ、とは?」
「だから…… ヤツは、ラヴォクスの女がお好き、とか」
「…………」
 バンリは、沈黙する。
 もちろん、バンリも気付いていた。むしろ、その可能性に真っ先に行き当たったのはバンリだっただろう。
 しかし、それを口に出して言うのが、ただ躊躇われていただけ。
 ジッと、ヒナタとアヤセの視線が集中する。
 正面と脇からの照準を受け、バンリは思わず目を逸らした。隠しているはずのラヴォクス耳が、何故かむずむずする気がする。
「……ええ…… その可能性は、僕も考えました。ですが……」
 僕、男ですし。
 そんな当たり前のことを言っても、誤魔化せるわけがない。バンリも、それは理解している。嫌というほど。
 もしも、それを言ってしまったら…… ヒナタとアヤセは、にっこりしてバンリの寝室の方を指差すだろう。
 クローゼットのひとつを占めている、女性物のドレスやウィッグ、装飾品の数々。それらを指して、ではあれは何の為にあるのかと訊くだろう。
 自分には、断じてそういう趣味はない。
 断じて。
 だが、一度身に付けた技能を無駄にするほど、自分は愚かではない。そう、必要に迫られて仕方なく身に付けた。しかし、それは思いの外有用で、特に情報収集においては非常に効果的なのだ。
 だから、それが役立つ時が来た、と…… 思えば……
「……わ、わかりました」
 ぐっと唾を飲み下して、バンリは言葉を絞り出した。
「僕が女装をして、接触を試みましょう。それで、上手く掛かってくれれば…… 後は、仕留めるだけです」
「そうだな、それが一番確実だと思うぜ。悪いな、マリィちゃん。いつも危ない役をやらせちまってよ」
「いえ…… どっちにしても、僕が囮役になるつもりでしたから……」
 申し訳なさそうに肩を叩くヒナタに、バンリは首を横に振る。その肩を少しわなわなと震わせながら。
 そう、元々そのつもりだった。自分が囮役になって接触する。何ら計画に変わりはないのだ。
 しかし…… 何かとても大事なところが、大違いなような気もする。
 でも、これもお仕事だから。
 お仕事だから、仕方がない。仕事の為だと思えば、どんなことでも割り切れる。どんな、理不尽なことでも。
 それが、プロというもの。
 バンリは素早く躊躇いの気持ちを捨てると、どんな『女性像』を演じるのが相応しいか思案しはじめた。
 やるからには、徹底的に、完璧に。
 騙し通せないような変装ならば、やる意味はない。そう、ただ女性に化けるというだけで、あくまでこれは『変装』なのだ。躊躇うことなどない。
「アヤセ、アヤセ、お前さんが女装したっていいんだぞ。お前さんもきっと似合うぜ?」
「あ-、残念だなぁ。オレってほら、クロメだし? ラヴォクスがお好みって言われたら、クロメのオレは涙を飲むしかねーよ」
 ヒナタのからかいに、アヤセはニヤニヤしながら肩をすくめてみせる。
 だが、既にお仕事モードに入ったバンリには、そんな二人のやり取りは届かない。
 さっそくソファーから腰を上げると、バンリは何着かのドレスを抱えて戻って来た。フリルやリボンが多く使われ、なおかつ露出度が極めて低い、清楚な雰囲気のドレスだ。
「今までの失踪者を見るに、彼は可憐な女性を好むように思われます。なので、こんな感じの衣装を選んでみましたが…… どうでしょうか」
 しごく真面目な顔で、バンリは可憐なドレスを広げてみせる。
 そんなバンリの真剣な顔に、茶化し合っていた二人も、また頭を仕事モードに切り換えた。
 賞金稼ぎの仕事は、綺麗ごとではない。
 冗談のようなことでも、冗談では済まされない。そこにバンリの命が、そして、自分達の命も賭かっているのだから。
 自分達は、プロなのだ。
「そうだな。アンタの素の雰囲気を考えても、純情可憐系で行くのは悪くないと思うぜ。ドレスの色も、むしろ地味めがいいだろうな。いっそ黒とかどうだ? 喪服の色気ってのもアリだろ」
 アヤセも身を乗り出し、テーブルの上に置かれたドレスを吟味する。
 そこにヒナタも加わり、完成予想図から、バンリが演じる女性の設定を考える。バンリの持っている雰囲気を大事にしつつ、それでいて魔物が思わず食いつかずにはいられないような、魅力的な女性像……
 三人の賞金稼ぎ達は、夜通し話し合い、計画を練り上げていく。
 やがて朝焼けがカーテンを染め、朝が来たことを知らせる。
 夜の世界の住人である彼らは、そうしてやっと、眠りに付くのだった。











 
 
■ 何となくふっと書きたくなって、バンリ・ヒナタ・アヤセの三人組がお仕事の話をしている小話を。
ちょっといつもと違う文体を目指してみようと思ったのに、後半は結局いつも通りだったという……
バンリ達は、賞金のかかった犯罪者(主にモンスター)を捕まえてGLL警察に引き渡すことで生活してます。
ヒナタには運び屋という本業があるので賞金稼ぎは副業ですが、バンリとアヤセはこちらが本業。
普段はそれぞれバラバラにお仕事してますが、大きい獲物を狙う時には、こうやってみんなで協力し合ってたらいいなーと。
実際に賞金首と戦うのは、魔法使いのバンリと二丁拳銃使いのアヤセ。
ヒナタはそのサポート役と、拘束した賞金首の搬送、あとこうやってみんなで集めた情報を資料にまとめたりする役です。
バンリは変装や演技が上手いので、潜入調査はもちろん、囮役になって賞金首をおびき出すのが得意。もちろん戦闘もバリバリこなします。
アヤセは情報収集はあまり得意ではないですが、二丁拳銃の名手なので、戦闘になれば大活躍です。
……と、一応そういう役割分担。
千紗と一緒にいる時のバンリはおっとり青年ですが、お仕事モードのバンリは冷静で行動的です。戦闘になると時に冷酷にもなります。
相反する二面持ってますが、たぶんどっちも“バンリ”なのです。
 
 

 

■ リヴリーの方は、小さなイベントが始まりましたね。
無料でもらえる島とアイテムが可愛い! しかも無料島はケーキの島だなんて、もう…… バンリさんが大喜びするに決まってます!
28歳のお兄さんにこんな可愛い島いいのかなぁとか思う暇もなく、いそいそと飾ってしまいました^^


banri83.jpg
「わぁ…… とても可愛らしい島ですね……
 ……あ、あの…… これ、食べてもいいんですか? 全部?」(うずうず)


可愛くて美味しそうなチョコレートケーキの島に、バンリさんうずうず。
「いいよ」って言ってもらったら、たちまち顔ぱぁぁって輝かせて、幸せそうにもぐもぐしはじめるだろうなぁ^^
バンリさん、きっと至福の島。
チョコレートケーキに、ホワイトチョコクリームかな。リアルに美味しそう~♪
レイアウトは限られそうですが、島自体が可愛くていいですね。バンリのお気に入り島になりそうです^^
それに、モモぬいに可愛いうさぎさんまで!
飾っていませんが、ピグミーチョコもちゃんともらってきましたよ。
可愛い島とアイテムがいっぱい出て、本当に嬉しいです。
バンリさん28歳男子ですが、いいんです。ラヴォクスだもの。可愛い物が似合っちゃうんだもの。
バンリさんも、ケーキに夢中でそれどころじゃないです。
千紗に手伝ってもらって(「あ~ん」の意)、一緒に食べるといいよ……^^

■ リアイベも気が付けばもうすぐですね。
ミズリも初日に行って来ます。くじのアイス帽子各種を、バンリさんの為にゲットしなければ!
アイス帽子被ったバンリって…… ちーちゃん的にはカモネギじゃないですか……
リヴリーカフェに行くのも楽しみです。
ブラドバーガーと、ピグミーパフェが食べてみたいな♪
 
 

 
 
■ おまけでトリさん。
トリさんに名前が付けられるようになったそうなので、名付けてみました。

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旦那が『ディードリヒ』、嫁が『グレザ』。
可愛い見た目に反して、ちょっとゴツめの名前がいいなーと思って。
トリさんもほとんど放置状態ですが、たまにインして素材の集まり具合を見たりしてます。草原で採れる素材がたまったら、砂漠にお引越しようかな~。
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